【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • アカメヤナギ Salix chaenomeloides

    ヤナギ科ヤナギ属
    漢字:赤芽柳
    別名:マルバヤナギ(丸葉柳)
    名前の由来:
    「アカメ(赤芽)」は、新葉が赤味を帯びる。
    「マルバ(丸葉)」は、葉が丸い。
    「ヤナギ(柳)」は、昔、矢を作る材料で「矢の木」と言ったことから「矢の木」が転訛した説など諸説あり。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、細かい鋸歯、裏は粉白色、葉柄上部にイボ状の腺体あり、托葉はえり巻き状で縁に先端が腺状の鋸歯あり
    花:雌雄異株、穂状花序、無花被花(萼と花冠なし)、黄色、虫媒花
    花期:4~5月、葉の展開後
    果実:蒴果、白い綿毛に包まれた種子(柳絮(りゅうじょ))、風散布
    果期:5~6月
    備考:[1-2143][88][1-104P][440P][上112]
    平野部から低山地の水湿地に生える。

    アカメヤナギ
    20240911_箱根湿生花園
    アカメヤナギ
    20240911_箱根湿生花園
    アカメヤナギ
    20240911_箱根湿生花園
  • アカメガシワ Mallotus japonicus

    トウダイグサ科アカメガシワ属
    漢字:赤芽柏
    名前の由来:
    「アカメ(赤芽)」は、新芽が赤い。
    「ガシワ(柏)」は、カシワの葉のように、葉を食べ物の器にして神前に供えたり、団子を包んで蒸したりした。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、全縁、不分裂または3浅裂(幼木が多い)、葉柄は赤色で長さにバラツキあり(5~20cm)
    花:雌雄異株、円錐花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、緑黄色、風媒花(虫媒もあり?)
    花期:5~7月
    果実:蒴果、褐色、3裂して黒い種子を出す、動物(主に鳥)散布
    果期:8~10月
    備考:[1-2086][1459][2-204P][425P][上114][2-91P]
    紅色の葉柄は、枝の基部の葉は長く20cmほど、先端の葉は短く5センチほどで、日光を効率よく利用。葉柄の中には太い維管束が通っている。
    種子だけでなく、根からもよく萌芽する。
    <新芽が赤色になる理由>
    新芽は赤いが、赤いのは若葉そのものではなく、若葉の表面に密生している星状毛。赤色はアントシアニンで、有害な紫外線を吸収して未発達な葉の細胞を保護している説と、葉を食べる虫にとって忌避物質として働く説がある。
    <花外蜜腺>
    葉身の基部に2個の蜜腺があり、夏頃まではこれを舐めにアリが来ている。
    アリは蜜が欲しいから、花外蜜腺に近づく昆虫は追い払う。結果として、植物はやってくる害虫から守ってもらうことができる。
    <先駆樹種(パイオニアツリー)>
    暗い林内に到達した種子は発芽せず、伐採などで光環境がよくなると発芽する先駆樹種(パイオニアツリー)。一般に葉が大形で光を受けやい枝ぶりで初期成長が早いが、寿命は短いものが多い。他にヌルデ、カラズザンショウなど。
    <シードバンク(埋土種子)>
    種子の中で、暗い林内に到達したものが土中で休眠し、光環境がよくなると発芽する性質のもの(埋土種子)。土中に貯めた埋土種子集団。
    陽性の先駆種(パイオニア種)など、芽生えの成長に良好な光条件を必要とする植物の種子は、他の植物にすでに占有されている場所では発芽せず、地表面付近の土壌中にシードバンクをつくり、休眠状態で数十年、数百年もの間寿命を保つ。ギャップが形成されると、ギャップ環境特有の大きな日格差、昼間の高温などが種子の休眠を解除する刺激となって発芽する。

    アカメガシワ
    20211031_その他
    アカメガシワ
    20211031_その他
    アカメガシワ
    20250404_県立美術館
    アカメガシワ
    20250404_県立美術館
    アカメガシワ
    20220410_その他
    アカメガシワ
    20230604_その他
    アカメガシワ
    20230604_その他
    アカメガシワ
    20230604_その他
    アカメガシワ
    20231119_その他
    アカメガシワ
    20231119_その他
    アカメガシワ
    20240608_遊木の森
    アカメガシワ
    20240608_遊木の森
    アカメガシワ
    20240614_高山・市民の森
    アカメガシワ
    20240616_遊木の森
    アカメガシワ
    20240616_遊木の森
    アカメガシワ
    20241006_高山・市民の森
    アカメガシワ
    20241006_高山・市民の森
    アカメガシワ
    20250323_朝鮮岩
    アカメガシワ
    20250323_朝鮮岩
    アカメガシワ
    20250323_朝鮮岩
    アカメガシワ
    20250720_県立美術館
    アカメガシワ
    20250720_県立美術館
  • アカシデ Carpinus laxiflora

    カバノキ科クマシデ属
    漢字:赤四手
    名前の由来:
    「アカ(赤)」は、新芽や若葉が赤いあるいは紅葉する。
    「シデ(四手)」は、イヌシデの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、細かい重鋸歯、先端は尾状に長く伸びる
    花:雌雄同株、雄花序は黄褐色、雌花序は緑色、風媒花
    花期:3~4月
    果実:堅果が集まった複合果、果苞は下部で3裂し中央裂片の片側がギザギザしている、風散布
    果期:8~9月
    備考:[1-1977][110][1-196P][401P][下198]
    <クマシデ属の葉と果穂の違い>
    イヌシデの備考参照。

    アカシデ
    20240428_高山・市民の森
    アカシデ
    20240428_高山・市民の森
    アカシデ
    20240428_高山・市民の森
    アカシデ
    20240428_高山・市民の森
    アカシデ
    20240428_高山・市民の森
    アカシデ
    20240504_高山・市民の森
    アカシデ
    20240504_高山・市民の森
    アカシデ
    20240504_高山・市民の森
    アカシデ
    20240504_高山・市民の森
    アカシデ
    20240504_高山・市民の森
    アカシデ
    20240504_高山・市民の森
    アカシデ
    20241006_高山・市民の森
    アカシデ
    20241006_高山・市民の森
    アカシデ
    20241108_高山・市民の森
    アカシデ
    20241108_高山・市民の森
    アカシデ
    20250309_高山・市民の森
    アカシデ
    20250309_高山・市民の森
    アカシデ
    20250412_高山・市民の森
    アカシデ
    20250412_高山・市民の森
    アカシデ
    20251029_寸又峡
    アカシデ
    20251029_寸又峡
    アカシデ
    20251029_寸又峡
  • アカガシ Quercus acuta

    ブナ科コナラ属
    漢字:赤樫
    名前の由来:
    「アカ(赤)」は、材色が淡紅褐色で赤みが強い。
    「カシ(樫)」は、アラカシの名前の由来参照。
    樹形:常緑高木
    葉:互生、全縁、厚く硬く光沢あり、先端は急に尖る、長葉柄(2~4cm)、裏面の葉脈が盛り上がる
    花:雌雄同株、風媒花
    花期:5~6月
    果実:堅果、殻斗は横縞模様、重力散布または動物(貯食)散布
    果期:翌年の秋
    備考:[1-1961][151][1-248P][375P][下190]
    材は堅くて丈夫なため、高級な木刀に用いられる。
    コナラ属では、常緑樹を「樫(かし)」、落葉樹を「楢(なら)」で表す。

    アカガシ
    20221105_朝鮮岩・満観峰
    アカガシ
    20221105_朝鮮岩・満観峰
    アカガシ
    20221105_朝鮮岩・満観峰
    アカガシ
    20230902_高山・市民の森
    アカガシ
    20230902_高山・市民の森
    アカガシ
    20230902_高山・市民の森
    アカガシ
    20231016_県立森林公園
    アカガシ
    20231016_県立森林公園
    アカガシ
    20231119_朝鮮岩・満観峰
    アカガシ
    20231119_朝鮮岩・満観峰
    アカガシ
    20240428_高山・市民の森
    アカガシ
    20240428_高山・市民の森
    アカガシ
    20250309_高山・市民の森
    アカガシ
    20250309_高山・市民の森
    アカガシ
    20250412_高山・市民の森
    アカガシ
    20250412_高山・市民の森
  • アオモジ Litsea cubeba

    クスノキ科ハマビワ属
    漢字:青文字
    名前の由来:樹皮の色が薄い緑褐色。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生、全縁、先端は長く伸びて尖る、最大幅は基部より、裏は粉白色
    花:雌雄異株、散形花序、白色、虫媒花
    花期:3~4月
    果実:液果、緑色→赤色→黒褐色、動物(主に鳥)散布
    果期:9~10月
    備考:[1-151][492][1-440P][124P][上39]
    枝葉にレモンのような芳香あり。

    アオモジ
    20211212_県立森林公園
    アオモジ
    20211212_県立森林公園
    アオモジ
    20211212_県立森林公園
    アオモジ
    20231016_県立森林公園
    アオモジ
    20231016_県立森林公園
    アオモジ
    20231016_県立森林公園
  • アオハダ Ilex macropoda

    モチノキ科モチノキ属
    漢字:青肌
    名前の由来:樹皮の表皮が薄く容易にはげて緑色の内皮が見える。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、短枝では束生、細かく鋭い鋸歯、葉脈が表で凹み裏で浮き出る、紅葉時は淡い黄色
    花:雌雄異株、緑白色、短枝に束生、虫媒花
    花期:5~6月
    果実:核果、赤色、動物(主に鳥)散布
    果期:9~10月
    備考:[2-3693][1639][2-454P][712P][下314]
    新芽は食べられ、天ぷらにすると少しほろ苦い。
    昔はお茶の代用品だった。

    アオハダ
    20230619_富士山こどもの国
    アオハダ
    20230619_富士山こどもの国
    アオハダ
    20230626_富士山こどもの国
    アオハダ
    20230705_遊木の森
    アオハダ
    20230705_遊木の森
    アオハダ
    20230705_遊木の森
    アオハダ
    20230705_遊木の森
    アオハダ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    アオハダ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    アオハダ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    アオハダ
    20231101_八峰苑鹿の湯
    アオハダ
    20231115_遊木の森
    アオハダ
    20231115_遊木の森
    アオハダ
    20231115_遊木の森
    アオハダ
    20250427_高山・市民の森
    アオハダ
    20250427_高山・市民の森
    アオハダ
    20250427_高山・市民の森
    アオハダ
    20251029_寸又峡
    アオハダ
    20251029_寸又峡
  • アオツヅラフジ Cocculus trilobus

    ツヅラフジ科アオツヅラフジ属
    漢字:青葛藤
    別名:カミエビ
    名前の由来:
    「アオ(青)」は、果実の色。
    「ツヅラフジ(葛藤)」は、蔓で葛籠(つづら:衣服を入れる編みかご)を作った。
    樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
    葉:互生、全縁、不分裂または3浅裂(多形)、両面に黄褐色の細かい毛あり
    花:雌雄異株、円錐花序、黄白色、虫媒花
    花期:7~8月
    果実:核果、藍黒色、動物(主に鳥)散布
    果期:10~11月
    備考:[1-1159][656][2-157P][145P][上68]
    核は直径葯5mmで、中心が凹んで、巻貝、アンモナイトのような形。

    アオツヅラフジ
    20240912_有度山
    アオツヅラフジ
    20240912_有度山
    アオツヅラフジ
    20250926_高山・市民の森
    アオツヅラフジ
    20250929_県立美術館
    アオツヅラフジ
    20250929_県立美術館
    アオツヅラフジ
    20250929_県立美術館
    アオツヅラフジ
    20251029_寸又峡
    アオツヅラフジ
    20251029_寸又峡
  • アオダモ Fraxinus lanuginosa

    モクセイ科トネリコ属
    漢字:青梻
    別名:コバノトネリコ、アオタゴ
    名前の由来:
    「アオ」
    トネリコ属の樹皮には蛍光物質を含み、枝を切って水に浸して暗い場所で紫外線を当てると青く蛍光する。殺菌性の強いクマリン配糖体のエスクリン等が水に溶け出し、青(藍)色の蛍光を発行するため。
    「タモ」「タゴ」
    水田の畦の稲架木(はさぎ)として植えていたため「田面(たも)」由来説、
    材の粘りが強くて大きくたわむ「たわむ木」から転訛説など諸説あり。
    「コバノトネリコ」のトネリコについては、シマトネリコの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木/小高木
    葉:対生、奇数羽状複葉、低鋸歯、短小葉柄
    花:雄性両性異株、円錐花序、白色、虫/風媒花
    花期:4~6月
    果実:翼果、風散布
    果期:10月頃
    備考:[2-3346][2284][3-244P][676P][下297][2-88P]
    アオダモ類の材は縦に割りやすく、粘りがあり狂いも少ないため、公式用の野球のバットに用いた。他、床柱や木槌等の器具材や薪(生でもよく燃える)に用いた。
    樹皮は生薬の「秦皮(しんぴ)」と呼ばれ、下痢止め、解熱、洗眼剤に用いた。

    アオダモ
    20220613_高山・市民の森
    アオダモ
    20220613_高山・市民の森
    アオダモ
    20220613_高山・市民の森
    アオダモ
    20220613_高山・市民の森
    アオダモ
    20220613_高山・市民の森
    アオダモ
    20220613_高山・市民の森
    アオダモ
    20240428_高山・市民の森
    アオダモ
    20240428_高山・市民の森
    アオダモ
    20250309_高山・市民の森
    アオダモ
    20250309_高山・市民の森
    アオダモ
    20250427_高山・市民の森
    アオダモ
    20250427_高山・市民の森
  • アオギリ Firmiana simplex

    アオイ科アオギリ属
    漢字:青桐/梧桐
    名前の由来:若い木の樹皮が緑色でキリに似た葉をつける。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、全縁、枝先に集まる、掌状3~5裂、大きい(15~30cm)、基部心形、長葉柄(10~20cm)
    花:雌雄同株(ひとつの花序に雄花と雌花がまじる)、円錐花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、淡黄褐色、虫媒花
    花期:5~7月
    果実:袋果、種子が成熟する前に裂開し舟形となって果皮のふちに球状で皺のある種子を数個つける、風散布
    果期:9~10月
    備考:[2-2456][1760][2-554P][529P][下204][2-106P]
    中国原産。
    果実は、合着した5個の雌しべをつくっている5枚の心皮が開花後に離れて5個の分果になる。これらが熟すと、1枚の心皮の縁が合わさっていた部分に沿って裂け、舟のような形になり、縁に種子がついている。
    昔、木材は、器具材や下駄材に利用し、幹や枝を黒焼きにして粉末にしたものは火傷に塗布した。種子は、炒っておやつにしたり、カフェインを含むため焙煎してコーヒーの代用にしたり、黒焼きにして円形脱毛症に用いた。
    中国の故事では、鳳凰がとまる神聖な樹とされた。

    アオギリ
    20220801_県立美術館
    アオギリ
    20220801_県立美術館
    アオギリ
    20220801_県立美術館
    アオギリ
    20230804_県立美術館
    アオギリ
    20230804_県立美術館
    アオギリ
    20230804_県立美術館
    アオギリ
    20230804_県立美術館
    アオギリ
    20250430_県立美術館
    アオギリ
    20250430_県立美術館
    アオギリ
    20250720_県立美術館
    アオギリ
    20250720_県立美術館
    アオギリ
    20250806_県立美術館
    アオギリ
    20250806_県立美術館
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    アオギリ
    20250929_県立美術館
  • アオキ Aucuba japonica

    アオキ科アオキ属
    漢字:青木
    名前の由来:枝が緑色。
    樹形:常緑低木
    葉:対生、粗い鋸歯、厚く革質で光沢あり
    花:雌雄異株、円錐花序、紫褐色、虫媒花
    花期:3~5月
    果実:核果、緑色→赤色、動物(主に鳥)散布
    果期:12~5月
    備考:[2-3115][1982][2-656P][652P][下281]
    日本固有種。
    葉を火であぶり、黒変したものをやけど、腫れ物などの患部に張る。
    <陰樹>
    林内の低木で、日陰に特化した陰樹。
    大きな葉を水平に伸ばし、枝も緑色で、光合成して暗さに耐える。
    樹体が大きくなると、幹から枯れ始める。
    自らの樹体を捨てて株立ちで根本から新しい芽を出し再生する。
    暗い環境の中では、株立ちで生き続ける木が生き残れる。

    アオキ
    20211212_森林公園
    アオキ
    20211212_森林公園
    アオキ
    20211212_森林公園
    アオキ
    20220205_朝鮮岩
    アオキ
    20220205_朝鮮岩
    アオキ
    20220306_朝鮮岩
    アオキ
    20220410_満観峰
    アオキ
    20220410_満観峰
    アオキ
    20230304_その他
    アオキ
    20230304_その他
    アオキ
    20240410_有度山