【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • ユキヤナギ Spiraea thunbergii

    バラ科シモツケ属
    漢字:雪柳
    名前の由来:白い花を雪、しだれる枝をヤナギに見立てた。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、散形花序、白色
    花期:2~4月
    果実:袋果
    果期:5~6月
    備考:枝は株立ちし細長く斜上し弓状に曲がる。

    ユキヤナギ
    20220321_その他
    ユキヤナギ
    20220321_その他
    ユキヤナギ
    20250404_県立美術館
    ユキヤナギ
    20250404_県立美術館
  • ヤマモモ Myrica rubra

    ヤマモモ科ヤマモモ属
    漢字:山桃
    漢名:楊梅(ようばい/ヤンメイ)
    名前の由来:
    山に生える「モモ」。
    「モモ(桃)」は、「桃」のことではなく、「丸い実」を意味する説、
    数が多い「百(もも)」を意味し実がたくさん説、
    漢名の「楊梅(ヤンメイ)」に丸い実を意味する「モモ」を付けて「ヤンメイモモ」が転訛した説など諸説あり。
    樹形:常緑高木
    葉:互生、枝先に集まる
    花:雌雄異株、無花被花(萼と花冠なし)
    花期:3~4月
    果実:核果、緑→紅→赤褐色
    果期:6~7月
    備考:
    赤く熟した果肉の部分は、枝が肉質に肥大し突起状になったもの?甘酸っぱくて食べられ、ジャムなどに用いた。
    樹皮にはタンニンを多く含み、黄~褐色の染料に用いた。
    根に根粒菌が共生し、空中窒素を固定するため、痩せた土地でもよく生育する。
    枝が伸びすぎず、樹形が自然に整うので街路樹や公園に植えられる。

    ヤマモモ
    20211018_城北公園
    ヤマモモ
    20211026_駿府城公園
    ヤマモモ
    20220801_県立美術館
    ヤマモモ
    20220801_県立美術館
    ヤマモモ
    20220801_県立美術館
    ヤマモモ
    20250404_県立美術館
    ヤマモモ
    20250404_県立美術館
    ヤマモモ
    20250404_県立美術館
  • ヤマボウシ Cornus kousa

    ミズキ科ミズキ属
    漢字:山法師
    名前の由来:複合果を(比叡山の)僧兵の頭、白い総苞片を白頭巾に見立てた。
    樹形:落葉高木
    葉:対生、全縁、縁は波打つ、弧を描く側脈が目立つ、葉裏の脈液に褐色の毛叢あり
    花:両性花、頭状花、淡黄緑色、虫媒花
    花期:5~7月
    果実:核果が集まった複合果、球形(径1~1.5cm)、紅色、動物(鳥や哺乳類)散布
    果期:9~10月
    備考:[2-2850][1975][2-644P][548P][下241][1-44P]
    4枚の大きな白色の総苞片(つぼみのとき花序を保護するために囲んでいた苞葉)。中心部に20~30個の小さな花が球状に集まっている。
    葉の4~5対ある側脈の走り方はミズキと同じように、わん曲して先端に向かい、葉縁に届かない。
    果実は秋に果肉が紅色に熟して甘くなり食べられる。山ではサルなどのフルーツ好きの動物が食べて種子を散布する(鳥には大きすぎる?)。
    材は重硬で割れにくく、槌や農機具の柄、かんな台、撞木(しゅもく)、水車の歯車、餅つきの杵(きね)材に用いた。
    ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)との違い>

    総苞片の先端果実
    ヤマボウシ尖る核果が集まった複合果
    ハナミズキ窪む核果(単果)

    <総苞片の先端が異なる理由>
    ヤマボウシ:
    総苞に包まれた蕾は、早春につくられるので、蕾の先端は寒さの影響がなく、そのまま尖っている。
    ハナミズキ:
    総苞に包まれた蕾は、前年の秋につくられて冬を越す。冬の寒さで蕾の先端の細胞が壊れてしまい、春に総苞片が開くと、その先に茶色の傷が残って、先がくびれる。

    ヤマボウシ
    20230502_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20230502_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20230502_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20230619_富士山こどもの国
    ヤマボウシ
    20230619_富士山こどもの国
    ヤマボウシ
    20230619_富士山こどもの国
    ヤマボウシ
    20240303_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20240303_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20240517_竜爪山
    ヤマボウシ
    20240517_竜爪山
    ヤマボウシ
    20240517_竜爪山
    ヤマボウシ
    20240614_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20240614_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20240614_高山・市民の森
    ヤマボウシ
    20250929_県立美術館
    ヤマボウシ
    20251103_県立美術館
    ヤマボウシ
    20251103_県立美術館
  • ヤマブドウ Vitis coignetiae

    ブドウ科ブドウ属
    漢字:山葡萄
    名前の由来:山に生える「ブドウ」。
    樹形:蔓性落葉木本
    葉:互生
    花:雌雄異株、円錐花序、黄緑色
    花期:6~7月
    果実:液果、緑→黒紫色
    果期:10月頃
    備考:
    葉は、五角形で長さ、幅とも10~30cmと大きく、基部は深く切れ込み、裏側は赤褐色のフェルトのような毛で覆われている。
    果実は、霜が降りる頃には甘くなっておいしい。ジャムやジュース、ワインにする。
    蔓の内部繊維は強靭で、綱の代用になる。また、表皮は細くはいで履き物や編み袋、カバンなど生活用具を作るのに用いた。
    <ブドウ属>
    葉に対生する巻髭は、2節出て1節出ず(葉のみ)、先は2,3本に分かれる。花序の基部にも巻髭あり。
    5個の花弁は先端で互いにくっついているが、下部では花床から離れて落ちる。

    ヤマブドウ
    20230724_八島湿原
    ヤマブドウ
    20230724_八島湿原
    ヤマブドウ
    20231101_清里自然歩道
    ヤマブドウ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤマブドウ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • ヤマブキ Kerria japonica

    バラ科ヤマブキ属
    漢字:山吹
    名前の由来:
    しなやかな枝が風に揺れる様子の「山振り」が転訛した説、
    春に咲く花が山を黄金色に染める「山春黄」が「山吹」に変化した説、
    花の色がフキノトウに似て美しい説など諸説あり。
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:両性花、黄色
    花期:4~5月
    果実:瘦果、暗褐色、種子は淡褐色
    果期:9月頃
    備考:
    茎は根本から株立ちし、直立しないでしだれる。
    白くて太い髄は「山吹髄」と呼び、釣りの浮きや目印、灯心の代用、玩具の竹鉄砲の弾、顕微鏡用の切片を切り取るピスなどに用いた。
    一重咲きのものは結実するが、八重咲きのものは園芸品種で、雄しべが花弁に変化して八重になったもので、雌しべも退化しており結実しない。

    ヤマブキ
    20220410_朝鮮岩
    ヤマブキ
    20220410_朝鮮岩
    ヤマブキ
    20220410_朝鮮岩
  • ヤマハンノキ Alnus hirsuta var. sibirica

    カバノキ科ハンノキ属
    漢字:山榛の木
    名前の由来:
    山に生える「ハンノキ」。
    「ハンノキ(榛の木)」は、ハンノキの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:互生、山形の重鋸歯、葉脈のシワが目立つ
    花:雌雄同株、雄花序(長さ7~9cm、柄あり、枝先に2~4個下垂)、雌花序(雄花序の下方に下向き)、風媒花
    花期:4月
    果実:堅果が集まった複合果、果穂(楕円形 長さ1.5~2.5cm)、風散布
    果期:9~10月
    備考:[1-1996][129][1-170P][394P][下196]
    枝葉や冬芽などの毛が多い「ケヤマハンノキ(毛山榛の木)」の変種。
    <ハンノキ属の根粒菌(放線菌)による窒素固定>
    ハンノキの備考参照。

    ケヤマハンノキ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ケヤマハンノキ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ケヤマハンノキ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ヤマハンノキ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ヤマハンノキ
    20240603_清泉寮周辺自然歩道
    ヤマハンノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤマハンノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤマハンノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤマハンノキ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    ヤマハンノキ
    20251029_寸又峡
    ヤマハンノキ
    20251029_寸又峡
    ヤマハンノキ
    20251029_寸又峡
    ヤマハンノキ
    20251029_寸又峡
  • ヤマハゼ Rhus sylvestris

    ウルシ科ウルシ属
    漢字:山櫨
    名前の由来:
    山に生える「ハゼ」。
    「ハゼ(櫨)」は、ハゼノキの名前の由来参照。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生、奇数羽状複葉
    花:雌雄異株、円錐花序、黄緑色
    花期:5~6月
    果実:核果、黄褐色
    果期:10~11月
    備考:
    樹液に触れるとかぶれやすい。
    <ヤマウルシ、ハゼノキ、ヌルデとの違い>
    ヤマウルシの備考参照。

    ヤマハゼ
    20231016_県立森林公園
    ヤマハゼ
    20231016_県立森林公園
    ヤマハゼ
    20231016_県立森林公園
  • ヤマハギ Lespedeza bicolor

    マメ科ハギ属
    漢字:山萩
    名前の由来:
    山に生える「ハギ」。
    「ハギ(萩)」は、古い株から芽を出す生え芽(はえき)から転訛した説あり。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、3出複葉
    花:両性花、蝶形花、総状花序、紅紫色
    花期:7~9月
    果実:豆果
    果期:10~11月
    備考:
    秋の七草の1つ。
    <マルバハギとの違い>
    ヤマハギの花序は葉より長く突出する。マルバハギの花序は葉より短く葉に抱かれているように見える。

    ヤマハギ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤマハギ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤマハギ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤマハギ
    20240918_箱根湿生花園
    ヤマハギ
    20251013_遊木の森
    ヤマハギ
    20251013_遊木の森
  • ヤマツツジ Rhododendron kaempferi

    ツツジ科ツツジ属
    漢字:山躑躅
    名前の由来:
    山に生える「ツツジ」。
    「ツツジ(躑躅)」は、たくさんの花が咲く様子から「続き咲き(ツヅキサキ)」が転訛した説、
    花の筒形で長いオシベが出ていることから「筒咲」が転訛した説など諸説あり。
    漢字の「躑躅」は「てきちょく」と読み、「足踏みをする」「たたずむ」「ためらう」「立ち止まる」意味。
    この字がツツジにあてられたのは、中国で毒性のあるシナレンゲツツジの葉を羊が食べて足ぶみしてもがいたり、毒であることを知っている羊はシナレンゲツツジを見ると足踏みして進まなくなることに由来している説あり。
    樹形:半落葉低木
    葉:互生、枝先に集まってつく
    花:両性花、朱色(上面に濃紅色の斑点あり)
    花期:4~5月
    果実:蒴果
    果期:8~10月
    備考:
    <ほのかに甘い蜜>
    ツツジのロート形の花びらを抜いて根本を舐めるとほのかに甘い味がする。ただし、レンゲツツジ及びキレンゲツツジは毒があるので注意が必要。
    <蝶をターゲット>
    ツツジの花は、花冠の上の裂片に蜜標あり。
    雌しべも雄しべも少し上向きに湾曲している。蝶をターゲットにしたもの。蝶が飛来した時、雌しべが最も長いため、蝶の体に着いている他の花の花粉がつく。花の蜜を吸っている時の振動で、雄しべの先から花粉が糸状になってずるずると引き出され新たに体に絡みつく。
    <半落葉(半常緑)>
    春出る葉は秋には落葉し、夏~秋に出る葉も翌年の春には新しい葉が出ると落葉し、1枚の葉が1年間着いていない。春から夏の葉は大きく、秋から冬の葉は小さい。
    ヤマツツジ節はすべて半落葉。ミツバツツジやレンゲツツジは落葉。
    <ツツジ型菌根(エリコイド菌根)>
    ツツジ類やシャクナゲなどは、多量の鉄分等を要求するため酸性土壌を好む。このために根に菌根を形成する。酸性土壌で植物に害作用を示す重金属類の吸収を抑制するため、ツツジ類が岩場や泥炭、火山灰など酸性条件下で生育できる。

    ヤマツツジ
    20220508_高山・市民の森
    ヤマツツジ
    20220508_高山・市民の森
    ヤマツツジ
    20230502_高山・市民の森
    ヤマツツジ
    20230502_高山・市民の森
    ヤマツツジ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ヤマツツジ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ヤマツツジ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ヤマツツジ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
  • ヤマコウバシ Lindera glauca

    クスノキ科クロモジ属
    漢字:山香し
    名前の由来:
    山に生える「コウバシ」。
    「コウバシ(香し)」は、枝を折ると良い香りがする?
    樹形:落葉低木
    葉:互生
    花:雌雄異株(雄株なし)、散形花序、淡黄色
    花期:4月
    果実:液果、黒色、多少辛味あり
    果期:10~11月
    備考:
    クロモジの仲間は黄葉するが、ヤマコウバシは紅葉する。
    紅葉が進むと茶色く枯れるが落葉せずに冬を越し、春に新葉の展開とともに落葉する。「落ちない葉っぱ」は、受験生のお守りとされることもある。
    <アブラチャンとの違い>
    アブラチャンの備考参照。

    ヤマコウバシ
    20220911_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20220911_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20220911_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20221120_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20221120_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20230702_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20230702_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20230702_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20231001_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20231001_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20231202_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20231202_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20231202_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20250309_高山・市民の森
    ヤマコウバシ
    20250309_高山・市民の森