モクセイ科イボタノキ属
漢字:深山水蝋/深山疣取
名前の由来:
「ミヤマ(深山)」は、山に生える。
「イボタ(水蝋/疣取)」は、イボタノキの名前の由来参照。
樹形:落葉低木
葉:対生
花:両性花、円錐花序、白色
花期:5~7月
果実:液果状の核果、黒紫色
果期:10~11月
備考:
イボタノキの備考参照。
<イボタノキとの違い>
ミヤマイボタは葉先が尖るが、イボタノキは丸みを帯びる。
ミヤマイボタは短枝がよく発達する。
ミヤマイボタは本州中部では、標高が1000~2000m付近の山地に生える。イボタノキはそれより低い低地に生える。
カテゴリー: 木本
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ミミズバイ Symplocos glauca
ハイノキ科ハイノキ属
漢字:蚯蚓灰
名前の由来:
ハイノキの仲間で、果実がミミズの頭に似ている。
「ハイノキ(灰の木)」は、木灰を染色の媒染剤に用いた。
樹形:常緑小高木
葉:互生
花:両性花、穂状花序、白色
花期:7~8月
果実:核果、紫黒色
果期:翌年の秋から冬
備考:茎葉に異臭あり。 -
ミツマタ Edgeworthia chrysantha
ジンチョウゲ科ミツマタ属
漢字:三椏
名前の由来:枝が3分岐(三股)する。
樹形:落葉低木
葉:互生
花:両性花、筒状花の集まった頭状花序、単花被花(花冠なし萼のみ)、黄色
花期:3~4月
果実:核果(瘦果の記述もあり)、緑色で有毛、宿存萼に包まれる
果期:6~7月
備考:
中国原産。
内皮繊維が強靭で手ではちぎれない。和紙の原料となり、特に紙幣に用いる。
コウゾやミツマタの樹皮をたたいて、樹皮細胞の中からリグニン分を取り除き、セルロースを取り出して水に浮かせて漉きとると、和紙ができる。
(参考)
「セルロース」「リグニン」「ヘミセルロース」は樹木の主要化学成分。セルロースは、主に細胞の⼆次壁部分(細胞壁の主要部分)に存在し、樹⽊を⽀える役割を果たしている。リグニンは、特に細胞間に⾼濃度で存在し、細胞壁と細胞壁をくっつける役割を果たしている。ヘミセルロースは、セルロースと同様に、主に⼆次壁部分に存在するが、その役割についてはよくわかっていない。 -
ミツバウツギ Staphylea bumalda
ミツバウツギ科ミツバウツギ属
漢字:三葉空木
名前の由来:
「ミツバ(三葉)」は、葉が三出複葉。
「ウツギ(空木)」は、白い花がウツギに似ている。
樹形:落葉低木
葉:対生、3出複葉
花:両性花、円錐花序、白色
花期:5月
果実:蒴果、褐色、種子は光沢のある淡黄色
果期:9~11月
備考:
若葉は山菜になる。
材は堅く箸は櫛に用いる。
袋状の果実は偏平で矢筈のような形をしており、振ると種子がカラカラと音を立てることもある? -
ミツデカエデ Acer cissifolium
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ミズメ Betula grossa
カバノキ科カバノキ属
漢字:水芽
名前の由来:樹皮や太い枝が傷つくと水のような樹液がしみ出る。
樹形:落葉高木
葉:互生(長枝)、一対(短枝)
花:雌雄同株(雄花序 長枝の先 下垂 褐黄色、雌花序 短枝の先 上向き 緑色)
花期:4~5月
果実:堅果が集まった複合果、褐色
果期:10月
備考:
日本固有種。
樹皮を傷つけるとサロメチール(サルチル酸メチル)の香りあり。
材は重硬で肌目が緻密で美しく、弾力性に富んで割れにくく、狂いが少なく、加工性がよいため、家具材など多方面に用いられた。昔は弓材にも用いた。 -
ミズキ Cornus controversa
ミズキ科ミズキ属
漢字:水木
名前の由来:春先に枝を切ると樹液/水が滴り落ちる。
樹形:落葉高木
葉:互生、枝先に集まってつく(葉が重ならない)
花:両性花、散房花序、白色
花期:5~6月
果実:核果、緑色→赤色→紫黒色
果期:6~10月
備考:
葉の6~8本の側脈は、裏面に隆起し、湾曲して先端に向かうが、葉縁には届かない。
葉をそっとちぎると、維管束の一部の白い糸が出てくる。
材は重硬・緻密で加工性がよく、漆器木地や杓子、寄木細工、こけしに用いられる。
白い花が平たく集まっていて、甲虫(ハナカミキリやハナムグリなど)が停まりやすくなっている。
<仮軸分岐(かじくぶんし)>
枝が車輪状に仮軸分岐して水平に張るため、階段状の樹形になる。
主軸が短枝化し、代わって側枝が伸長することをくり返す。
<クマノミズキとの違い>葉と枝 葉柄 花 冬芽 ミズキ 互生 長いものがまじる 5月頃白い花が咲く 数枚の芽鱗に包まれやや丸みがある クマノミズキ 対生
葉はミズキよりやや大きく細長い同じ長さ 6月頃黄白色の花が咲く 2枚の芽鱗に包まれ尖っており黒褐色