【注意】備忘録。内容に誤りがある可能性あり。

カテゴリー: 木本

  • マユミ Euonymus sieboldianus

    ニシキギ科ニシキギ属
    漢字:真弓、檀
    名前の由来:古くから弓の材料にされたので本当の意味の「真」をつけた説など諸説あり。
    樹形:落葉小高木
    葉:対生
    花:両性花、集散花序、緑白色
    花期:5~6月
    果実:蒴果、淡紅色で4裂して赤い仮種皮の種子を4個出す
    果期:10~11月
    備考:
    ニシキギ科の葉は、鋸歯が細かく、先はかぎ状。
    マユミの枝には四稜があるが、ニシキギのような翼はない。
    マユミやツリバナの材はコケシや将棋の駒、寄木、象嵌細工、印材などに用いた。
    マユミの美しい艶のある枝は、強靭で粘り強く曲げ易いため、雪国では道具の柄や輪カンジキ材に用いた。
    マユミやツリバナの葉は山菜として食べられ、若芽を茹でておひたしや和え物にした。
    ヤユミの樹皮(内皮)を漉いた和紙を高級紙の「檀紙(だんし)」または「陸奥紙(みのくがみ)」と呼んだ。
    マユミやツリバナの種子を包む橙赤色の仮種皮にはアルカイド成分を含み、人には有毒。口にすると少量でも嘔吐や下痢をし、大量に摂取すると筋肉麻痺、心臓発作を引き起こす。
    <マユミの仲間の蒴果の違い>

    マユミ4つの稜あり4裂する
    ツリバナ丸く5裂する
    オオツリバナ5つの稜あり
    ヒロハツリバナ4つの張り出た翼あり4裂する
    マユミ
    20221013_しらびそ高原
    マユミ
    20221013_しらびそ高原
    マユミ
    20230607_遊木の森
    マユミ
    20230607_遊木の森
    マユミ
    20230607_遊木の森
    マユミ
    20230607_遊木の森
    マユミ
    20230619_富士山こどもの国
    マユミ
    20230619_富士山こどもの国
    マユミ
    20230619_富士山こどもの国
    マユミ
    20231101_清里自然歩道
    マユミ
    20240218_遊木の森
    マユミ
    20240218_遊木の森
    マユミ
    20240218_遊木の森
    マユミ
    20240511_遊木の森
    マユミ
    20240511_遊木の森
    マユミ
    20240511_遊木の森
  • マメザクラ Prunus incisa

    バラ科サクラ属
    漢字:豆桜
    別名 フジザクラ(富士桜)
    名前の由来:
    ほかのサクラに比べて、葉も花も小さい。
    「フジザクラ(富士桜)」は、箱根から伊豆半島、富士山麓周辺に多く分布。
    樹形:落葉小高木
    葉:互生、欠刻状の重鋸歯
    花:両性花、散形花序、淡紅色
    花期:3月下旬~5月上旬
    果実:核果、黒色
    果期:6月
    備考:
    葉の基部に蜜腺あり。
    果実は甘く食べられる。

    マメザクラ
    20230619_富士山こどもの国
    マメザクラ
    20230619_富士山こどもの国
    マメザクラ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメザクラ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメザクラ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • マメグミ Elaeagnus montana

    グミ科グミ属
    漢字:豆茱萸
    名前の由来:
    「マメ(豆)」は、果実が小さい。
    「グミ(茱萸)」は、ツルグミの名前の由来参照。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、葉先は伸び葉縁は波打つ
    花:両性花、単花被花(花冠なし萼のみ)、白色→黄色
    花期:6~7月
    果実:液果状の偽果、赤色
    果期:7~9月
    備考:
    日本固有種。
    萼筒内側に鱗片が多い。
    グミ属については、ツルグミの備考参照。

    マメグミ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメグミ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメグミ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメグミ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメグミ
    20240719_富士山太郎坊周辺
    マメグミ
    20240719_富士山太郎坊周辺
  • マテバシイ Lithocarpus edulis

    ブナ科マテバシイ属
    漢字:馬刀歯椎
    名前の由来:
    「マテバ(馬刀歯)」は、九州に先端の尖った槍鉋(やりかんな)でマテという刃物があり、これに葉の形が似ている説が有力、
    果実の味がクリやシイのようにおいしくないので「待てば椎の味になる」説もあり。
    「シイ(椎)」は、スダジイの名前の由来参照。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:雌雄同株
    花期:6月
    果実:堅果
    果期:翌年の秋(10月頃)
    備考:
    日本固有種。
    虫媒花。開花時は、タケノコをゆでた時のような強い臭いがある。
    果実は、渋味がなくそのまま食べられる。

    マテバシイ
    20211018_城北公園
    マテバシイ
    20211018_城北公園
    マテバシイ
    20211018_城北公園
    マテバシイ
    20220801_県立美術館
    マテバシイ
    20220801_県立美術館
    マテバシイ
    20220801_県立美術館
    マテバシイ
    20241028_県立美術館
    マテバシイ
    20241125_佐鳴湖
  • マタタビ Actinidia polygama

    マタタビ科マタタビ属
    漢字:木天蓼
    名前の由来:
    アイヌ語の「マタ(冬)タムブ(カメの甲)」で、凸凹の虫えい果実をカメの甲に見立てた説、
    疲れた旅人がこの果実を食べると元気を取り戻し、また旅ができた説など諸説あり。
    樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
    葉:互生
    花:雌雄異株(両性株もあり)、白色、芳香あり
    花期:6~7月
    果実:液果、橙黄色
    果期:10月
    備考:
    葉は最初全体が緑色だが、5月から8月頃にかけて枝の上部の葉が部分的、あるいは全体に白くなり、夏が過ぎると再び緑色に戻る。6,7月頃に咲く小さな花を補って昆虫を呼ぶためといわれている。
    果実には特有の芳香と辛味や苦味あり、塩漬けしたものや新芽を茹でたものは酒の肴とする。
    蕾にマタタビアブラムシやマタタビバエが産卵した果実は、虫えいを作り、湯通しして乾燥したものを生薬で「木天蓼(もくてんりょう)」といい、体を温めて血行を良くし、強心や利尿の薬とする。「木天蓼」を粉末にしたものは腹痛、腰痛に内服し、神経痛やリウマチには入力剤とした。
    茎や葉、根を乾燥した生薬「天木蔓(てんもくつる)」も同様の効果あり。
    虫えい果実をホワイトリカーと氷砂糖で漬けた「天蓼酒(またたび酒)」は、冷え性や利尿、強壮に効果があるとされる。
    ネコ科の動物が好むのは、マタタビラクトンやアクチニジンなどの成分の効果により、脳の中枢神経が刺激され、一時的に軽い麻痺状態の症状が出るためで、依存性はないといわれる。

    マタタビ
    20230709_高山・市民の森
    マタタビ
    20230709_高山・市民の森
    マタタビ
    20230709_高山・市民の森
    マタタビ
    20230709_高山・市民の森
    マタタビ
    20230709_高山・市民の森
  • ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus

    ホルトノキ科ホルトノキ属
    漢字:膽八樹
    別名:モガシ
    名前の由来:「ポルトガルの木」が転訛した。オリーブのことだが、ホルトノキの実がオリーブの実と似ているために間違えた。
    樹形:常緑高木
    葉:互生
    花:両性花、総状花序、白色
    花期:6~8月
    果実:核果、緑色→黒紫色
    果期:11~2月
    備考:
    葉裏の主脈は赤みを帯び、側脈基部には小さな膜あり。
    年中少しずつ葉を落としていくため、1年中紅葉した葉を何枚かつけている

    ホルトノキ
    20240726_その他
    ホルトノキ
    20240726_その他
    ホルトノキ
    20240726_その他
    ホルトノキ
    20240726_その他
    ホルトノキ
    20240726_その他
    ホルトノキ
    20241125_佐鳴湖
    ホルトノキ
    20241125_佐鳴湖
    ホルトノキ
    20241125_佐鳴湖
  • ホツツジ Elliottia paniculata

    ツツジ科ホツツジ属
    漢字:穂躑躅
    別名:マツノキハダ(松の木肌)/ヤマワラ(山藁)/ヤマボウキ(山箒)
    名前の由来:
    花が穂になってつく「ツツジ」。
    「ツツジ(躑躅)」は、ヤマツツジの名前の由来参照。
    「マツノキハダ(松の木肌)」は、樹皮がマツの肌に似ている。
    「ヤマワラ(山藁)」は、枝から蓑をつくった。
    「ヤマボウキ(山箒)」は、枝から箒をつくった。
    樹形:落葉低木
    葉:互生、枝先に集まる
    花:両性花、円錐花序、直立、淡紅色を帯びた白色
    花期:7~9月
    果実:蒴果、果柄は上向きに曲がる、果実と残存する萼の間に1mm程度の柄あり
    果期:10~11月
    備考:
    日本固有種。
    花の蜜は有毒。

    ホツツジ
    20240911_箱根湿生花園
    ホツツジ
    20240911_箱根湿生花園
    ホツツジ
    20240911_箱根湿生花園
  • ホソエカエデ Acer capillipes

    ムクロジ科カエデ属
    漢字:細柄楓
    名前の由来:
    「ホソエ(細柄)」は、花柄が細長い。
    「カエデ(楓)」は、イロハカエデの名前の由来参照。
    樹形:落葉高木
    葉:対生
    花:雌雄異株、総状花序、下垂、淡緑白色
    花期:5~6月
    果実:翼果
    果期:7~10月
    備考:
    日本固有種。
    ウリハダカエデとの葉の違い>
    ウリハダカエデの備考参照。

    ホソエカエデ
    20231101_清里自然歩道
    ホソエカエデ
    20231101_清里自然歩道
    ホソエカエデ
    20231101_清里自然歩道
    ホソエカエデ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ホソエカエデ
    20240527_清泉寮周辺自然歩道
    ホソエカエデ
    20240614_高山・市民の森
    ホソエカエデ
    20240614_高山・市民の森
    ホソエカエデ
    20240614_高山・市民の森
    ホソエカエデ
    20240614_高山・市民の森
    ホソエカエデ
    20240614_高山・市民の森
    ホソエカエデ
    20241108_高山・市民の森
    ホソエカエデ
    20241108_高山・市民の森
  • ホオノキ Magnolia obovata

    モクレン科モクレン属
    漢字:朴の木
    名前の由来:「ホオ」は、「包」の意味で、大きな葉に食べ物を盛った。
    樹形:落葉高木
    葉:互生
    花:両性花、黄白色
    花期:5~6月
    果実:袋果が集まった集合果、赤褐色、種子は赤色
    果期:10~11月
    備考:
    花と葉は日本の樹木の中で最も大きい。
    大きな葉は、香りがよく、味噌、餅、寿司などを包むのに用いた(朴葉〇〇)。
    花は強い芳香あり。「雌性先熟」で、雌しべと雄しべの成熟時期が異なる。
    材は狂いが少なく、加工しやすく、漆器、下駄の歯、版木(はんぎ)、刀の鞘、和包丁の柄などに用いる。
    炭は「朴炭(ほおずみ)」と呼ばれ、漆器の研磨や金属、石類の細工研磨に用いる。
    樹皮を剥皮して乾燥させたものを生薬「厚朴(こうぼく)」と呼び、鎮静、鎮痛作用があり、胃腸、気管支喘息、利尿の薬として用いる。
    落ち葉や根から他の植物を芽生えさせない物質(アレロパシー)を出している。
    大きな葉は光合成の能力が高く、成長を速くする。ただし、水分の蒸散も激しく、根からの供給が追いつかなければ水不足になる。
    <モクレン科の花>
    コブシの備考参照。

    ホオノキ
    20220504_朝鮮岩
    ホオノキ
    20220504_朝鮮岩
    ホオノキ
    20220504_朝鮮岩
    ホオノキ
    20220613_高山・市民の森
    ホオノキ
    20220613_高山・市民の森
    ホオノキ
    20220613_高山・市民の森
    ホオノキ
    20220613_高山・市民の森
    ホオノキ
    20220613_高山・市民の森
    ホオノキ
    20230502_高山・市民の森
    ホオノキ
    20230502_高山・市民の森
    ホオノキ
    20230502_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240303_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240310_朝鮮岩・満観峰
    ホオノキ
    20240331_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240331_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240331_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240428_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240428_高山・市民の森
    ホオノキ
    20240428_高山・市民の森
  • フユイチゴ Rubus buergeri

    バラ科キイチゴ属
    漢字:冬苺
    名前の由来:果実が冬に熟す「イチゴ」。
    樹形:蔓性常緑低木
    葉:互生
    花:両性花、白色
    花期:9~10月
    果実:核果が集まった集合果、赤色
    果期:11月~1月
    備考:
    花糸が残存している果実は赤く熟しおいしい。ジャムや果実酒にする。クエン酸やリンゴ酸、ビタミンCなどを含むため、強壮強精や疲労回復効果あり。
    フユイチゴのグループは、托葉が葉柄から離れて着き細く裂ける。

    フユイチゴ
    20221127_朝鮮岩
    フユイチゴ
    20221127_朝鮮岩
    フユイチゴ
    20221127_朝鮮岩