バラ科サクラ属
漢字:豆桜
別名 フジザクラ(富士桜)
名前の由来:
ほかのサクラに比べて、葉も花も小さい。
「フジザクラ(富士桜)」は、箱根から伊豆半島、富士山麓周辺に多く分布。
樹形:落葉小高木
葉:互生、欠刻状の重鋸歯
花:両性花、散形花序、淡紅色
花期:3月下旬~5月上旬
果実:核果、黒色
果期:6月
備考:
葉の基部に蜜腺あり。
果実は甘く食べられる。
カテゴリー: 木本
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マメザクラ Prunus incisa
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マテバシイ Lithocarpus edulis
ブナ科マテバシイ属
漢字:馬刀歯椎
名前の由来:
「マテバ(馬刀歯)」は、九州に先端の尖った槍鉋(やりかんな)でマテという刃物があり、これに葉の形が似ている説が有力、
果実の味がクリやシイのようにおいしくないので「待てば椎の味になる」説もあり。
「シイ(椎)」は、スダジイの名前の由来参照。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:雌雄同株
花期:6月
果実:堅果
果期:翌年の秋(10月頃)
備考:
日本固有種。
虫媒花。開花時は、タケノコをゆでた時のような強いにおいがある。
果実は、渋味がなくそのまま食べられる。 -
マタタビ Actinidia polygama
マタタビ科マタタビ属
漢字:木天蓼
名前の由来:
アイヌ語の「マタ(冬)タムブ(カメの甲)」で、凸凹の虫えい果実をカメの甲に見立てた説、
疲れた旅人がこの果実を食べると元気を取り戻し、また旅ができた説など諸説あり。
樹形:蔓性落葉木本、右巻き(ネジと同一方向として)
葉:互生
花:雌雄異株(両性株もあり)、白色、芳香あり
花期:6~7月
果実:液果、橙黄色
果期:10月
備考:
葉は最初全体が緑色だが、5月から8月頃にかけて枝の上部の葉が部分的、あるいは全体に白くなり、夏が過ぎると再び緑色に戻る。6,7月頃に咲く小さな花を補って昆虫を呼ぶためといわれている。
果実には特有の芳香と辛味や苦味あり、塩漬けしたものや新芽を茹でたものは酒の肴とする。
蕾にマタタビアブラムシやマタタビバエが産卵した果実は、虫えいを作り、湯通しして乾燥したものを生薬で「木天蓼(もくてんりょう)」といい、体を温めて血行を良くし、強心や利尿の薬とする。「木天蓼」を粉末にしたものは腹痛、腰痛に内服し、神経痛やリウマチには入力剤とした。
茎や葉、根を乾燥した生薬「天木蔓(てんもくつる)」も同様の効果あり。
虫えい果実をホワイトリカーと氷砂糖で漬けた「天蓼酒(またたび酒)」は、冷え性や利尿、強壮に効果があるとされる。
ネコ科の動物が好むのは、マタタビラクトンやアクチニジンなどの成分の効果により、脳の中枢神経が刺激され、一時的に軽い麻痺状態の症状が出るためで、依存性はないといわれる。 -
ホルトノキ Elaeocarpus sylvestris var. ellipticus
ホルトノキ科ホルトノキ属
漢字:膽八樹
別名:モガシ
名前の由来:「ポルトガルの木」が転訛した。オリーブのことだが、ホルトノキの実がオリーブの実と似ているために間違えた。
樹形:常緑高木
葉:互生
花:両性花、総状花序、白色
花期:6~8月
果実:核果、緑色→黒紫色
果期:11~2月
備考:
葉裏の主脈は赤みを帯び、側脈基部には小さな膜あり。
年中少しずつ葉を落としていくため、1年中紅葉した葉を何枚かつけている。 -
ホツツジ Elliottia paniculata
ツツジ科ホツツジ属
漢字:穂躑躅
別名:マツノキハダ(松の木肌)/ヤマワラ(山藁)/ヤマボウキ(山箒)
名前の由来:
花が穂になってつく「ツツジ」。
「ツツジ(躑躅)」は、ヤマツツジの名前の由来参照。
「マツノキハダ(松の木肌)」は、樹皮がマツの肌に似ている。
「ヤマワラ(山藁)」は、枝から蓑をつくった。
「ヤマボウキ(山箒)」は、枝から箒をつくった。
樹形:落葉低木
葉:互生、枝先に集まる
花:両性花、円錐花序、直立、淡紅色を帯びた白色
花期:7~9月
果実:蒴果、果柄は上向きに曲がる、果実と残存する萼の間に1mm程度の柄あり
果期:10~11月
備考:
日本固有種。
花の蜜は有毒。 -
ホソエカエデ Acer capillipes
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ホオノキ Magnolia obovata
モクレン科モクレン属
漢字:朴の木
名前の由来:「ホオ」は、「包」の意味で、大きな葉に食べ物を盛った。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、黄白色
花期:5~6月
果実:袋果が集まった集合果、赤褐色、種子は赤色
果期:10~11月
備考:
花と葉は日本の樹木の中で最も大きい。
大きな葉は、香りがよく、味噌、餅、寿司などを包むのに用いた(朴葉〇〇)。
花は強い芳香あり。「雌性先熟」で、雌しべと雄しべの成熟時期が異なる。
材は狂いが少なく、加工しやすく、漆器、下駄の歯、版木(はんぎ)、刀の鞘、和包丁の柄などに用いる。
炭は「朴炭(ほおずみ)」と呼ばれ、漆器の研磨や金属、石類の細工研磨に用いる。
樹皮を剥皮して乾燥させたものを生薬「厚朴(こうぼく)」と呼び、鎮静、鎮痛作用があり、胃腸、気管支喘息、利尿の薬として用いる。
落ち葉や根から他の植物を芽生えさせない物質(アレロパシー)を出している。
大きな葉は光合成の能力が高く、成長を速くする。ただし、水分の蒸散も激しく、根からの供給が追いつかなければ水不足になる。
<ホソツクシタケ(細土筆茸)>
落ちた果実の翌年の夏にみられる。
<モクレン科の花>
コブシの備考参照。 -
ブナ Fagus crenata
ブナ科ブナ属
漢字:橅/椈/山毛欅
名前の由来:
ブナは用途が広いが腐りやすく、歩合がよくないことから「歩の合わない木」が転訛した説など諸説あり。
「橅」は昔は材が狂いやすく腐りやすく「木で無い」として「橅」の字が当てられた。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:雌雄同株
花期:5月頃
果実:堅果、とげのある殻斗に包まれ熟すと4裂する
果期:10月頃
備考:
日本固有種。
風媒花。
冷温帯の夏緑樹林の代表的な樹種。
雄大で美しい姿から「森の女王」とよばれる。
陰樹(幼樹の成長が遅く、開花結実までの年数が長い)で、冷温帯の極相林を形成。
1993年に、白神山地のブナ林が世界自然遺産に登録された。
果実は、生でも炒っても食べられおいしい。
ブナ属の側脈の先端は、鋸歯の凹端に連なる(多くは凸端に連なる)。
<果実生産に豊凶がみられる件>
ブナの場合、数年に一回、広い区域にわたって果実の豊作が見られ(マスティング)、それ以外の年は殆ど果実をつけない。
・豊凶を引き起こすしくみ(至近要因)
気象シグナル仮設:
気温の変化など気象条件の年変動に反応して、同種個体が一斉に開花。
資源収支仮設:
繁殖には植物体内の貯蔵物質が必要なため、大量の開花および結実によって貯蔵物質が消費され、その蓄積に数年かかる。
・豊凶が進化した意義(究極要因)
受粉効率仮説:
大量に開花することで、受粉効率が高まり、多くの果実を実らせる。
種子捕食者飽食仮設:
種子食動物を飽食させ、一部の種子(果実)が食べられずに残る。種子食動物の個体数は一時的に増えるが、種子(果実)の少ない年は、種子食動物の個体数も減るため、種子(果実)豊作時は食い尽くされることはなくなる。
<イヌブナとの違い>葉 側脈の数 幹回り 雌花 堅果を包む総苞 ブナ 長さ:4~8cm
幅:2~4cm
裏面は無毛7~11対 株立ち状にならない 花柄は短く、花も果実も上向き 長く
種子を完全に包むイヌブナ 長さ:5~10cm
幅:3~6cm
裏面の葉脈上に白色の長い軟毛が残る
ブナより薄い10~14対 株立ち状になる 花柄は長く、花も果実も垂れ下がる 短く
種子の半分以下