ウルシ科ウルシ属
漢字:山櫨
名前の由来:
山に生える「ハゼ」。
「ハゼ(櫨)」は、ハゼノキの名前の由来参照。
樹形:落葉小高木
葉:互生、奇数羽状複葉
花:雌雄異株、円錐花序、黄緑色
花期:5~6月
果実:核果、黄褐色
果期:10~11月
備考:
樹液に触れるとかぶれやすい。
ヤマウルシ、ハゼノキ、ヌルデとの違いは、ヤマウルシの備考参照。
タグ: ウルシ科
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ヤマウルシ Rhus trichocarpa
ウルシ科ウルシ属
漢字:山漆
名前の由来:
山に生える「ウルシ」。
「ウルシ(漆)」は、幹に傷をつけると汁(樹液)がしたたることから「潤液(うるしる)」から説、
「塗液(ぬるしる)」が転訛した説など諸説あり。
樹形:落葉低木
葉:互生、奇数羽状複葉
花:雌雄異株、円錐花序、黄緑色
花期:5~6月
果実:核果、粗い毛が密に生える、黄褐色
果期:9~10月
備考:
樹液にウルシオールなどを含み、触れるとかぶれやすい。
若い茎の小葉は粗い鋸歯があるが、古い茎の小葉は全縁。
<ヤマハゼ、ハゼノキ、ヌルデとの違い>葉軸、小葉 幼木の小葉 果実 冬芽 葉痕 ヤマウルシ 葉軸、小葉柄に軟毛が密生、
葉裏の脈上に軟毛が密生
小葉の側脈が主脈と直角に近い角度粗い鋸歯あり 外果皮が刺毛に覆われる 頂芽があり冬芽は裸芽、やや短く円錐~球形で、毛は短い 三角~ハート形で側芽の下 ヤマハゼ 葉軸の上面に軟毛が密生、
葉裏に毛が散生
小葉の側脈が主脈に対してやや鋭角全縁 無毛 頂芽があり冬芽は裸芽、少し長い卵形で、毛は長い 同上 ハゼノキ 無毛 同上 同上 頂芽があり冬芽に芽鱗あり、先端は尖る、無毛 同上 ヌルデ 葉表は主脈以外は無毛、葉裏は軟毛が密生、小葉の間の葉軸に翼あり 粗い鈍鋸歯 外果皮に茶褐色の細毛が密生 頂芽がなく仮頂芽で冬芽に芽鱗あり U/V字形で側芽を囲む -
ハゼノキ Rhus succedanea
ウルシ科ウルシ属
漢字:櫨/黄櫨
名前の由来:
「埴締(ハニシメ):蝋を採ること」の略→ハニシ→ハジ→ハゼ。と転訛した説、
紅葉の色が、埴土(ハニツチ:埴輪を作る粘土)の色に似ている。ハニシ(埴師:埴輪をつくる工人)→ハジ→ハゼ。と転訛した説あり。
樹形:落葉高木
葉:互生、奇数羽状複葉
花:雌雄異株、円錐花序、黄緑色
花期:5~6月
果実:核果、淡褐色
果期:9~10月
備考:
中国原産。
樹液に触れるとかぶれることがある。
果実の中果皮にあるロウ(脂肪分)を木蝋として採取し、和蝋燭の原料にした他、整髪料・口紅などの化粧品やクレヨン・色鉛筆などに用いた。
材は寄木(よせぎ)、木像嵌(もくぞうがん)などに用いる。
<ヤマウルシやヤマハゼとの違い>
ヤマウルシやヤマハゼは、葉に毛があるが、ハゼノキの葉は無毛。
葉の先端は長く尖る。ヤマウルシの備考参照。 -
ヌルデ Rhus javanica var. roxburghii
ウルシ科ウルシ属
漢字:白膠木
名前の由来:幹を傷つけると出る白い漆のような樹液を器に塗った「塗る手」が転訛した。
樹形:落葉小高木
葉:互生、奇数羽状複葉
花:雌雄異株、円錐花序、白色
花期:8~9月
果実:核果、黄赤色、核は黄褐色
果期:10~11月
備考:
先駆樹種(パイオニアツリー)。陽樹。
<先駆樹種(パイオニアツリー)><シードバンク(埋土種子)>については、アカメガシワの備考参照。
小葉の間の葉軸に翼がある。
ウルシ属のなかでは、ほとんどかぶれない。
枝を切ると白い樹液がにじみ出るウルシ溝が、形成層の外側に並んでいる。
果実の表面に白い結晶(リンゴ酸カルシウム)が浮き出ていて、舐めると塩辛い味がし塩の代用品にした。
日干しにして乾燥させた果実は、生薬の「塩麩子(えんふし)」として、下痢、たん、咳などに用いた。
材は比較的軽い割には耐腐朽性が高く、水を吸いにくいため、杭や農器具、浮き、箱物、シイタケ原木に用い、樹皮は染料に、実から蝋を採り、春の若芽は山菜とした。
<五倍子(ごばいし、ふし)>
葉にヌルデオオミミフシアブラムシ、ヌルデシロアブラムシなどのアブラムシが「虫えい形成物質」を注入して虫えいを作る。この虫えいを採取して乾燥させたものを「五倍子」と呼ぶ。タンニンが多く、染料や写真現像液、インキ、白髪染め、お歯黒の媒染剤に用いた。 -
ツタウルシ Rhus ambigua
ウルシ科ウルシ属
漢字:蔦漆
名前の由来:ツタに似た「ウルシ」。
樹形:蔓性落葉木本
葉:互生、3出複葉
花:雌雄異株、総状花序、黄緑色
花期:5~6月
果実:核果、黄褐色、無毛
果期:8~9月
備考:
気根(付着根)を出して、木や岩にはい登る。
葉に触れると非常にかぶれやすい(ウルシオールという物質による接触性皮膚炎)。紅葉時はウルシ成分が少なく、かぶれることは少ない。
かぶれると炎症を起こし、猛烈に痒くなる。痒くてかくと傷が付き、熱が出て腫れてひどくなる。
かぶれの危険度は、
「ツタウルシ > ウルシ > ヤマハゼ > ハゼノキ > ヤマウルシ > ヌルデ」。
若い茎の小葉は粗い鋸歯があるが、古い茎の小葉は全縁。
<ツタとの違い>葉 巻き髭 毛 ツタウルシ 3出複葉のみ なし 葉裏側脈や若枝に褐色毛あり ツタ 3出複葉以外に単葉もあり変化が多い 枝別れした巻き髭あり なし