バラ科カナメモチ属
漢字:要黐
別名:アカメモチ(赤芽黐)
名前の由来:
別名のアカメモチが転訛した説が有力、
モチノキに似ていて、材が扇の要に使われた説もあり。
「アカメモチ(赤芽黐)」は、若葉が赤く、葉や樹形がモチノキに似る。
樹形:常緑小高木
葉:互生
花:両性花、複散房花序、白色
花期:5~6月
果実:ナシ状果、赤色
果期:12月頃
備考:
国産材では最も重硬で比重が重い材。車輪、車軸などに用いられる。
春の若葉は赤くて美しい。落葉前にも紅葉する。
生垣としてよく植栽される。
タグ: バラ科
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カナメモチ Aronia glabra
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オオウラジロノキ Malus tschonoskii
バラ科リンゴ属
漢字:大裏白の木
別名:オオズミ
名前の由来:
ナナカマド属の「ウラジロノキ」に葉や果実が似ており、果実が大きい。
「ウラジロノキ(裏白の木)」は、ウラジロノキの名前の由来参照。
「オオズミ」は、果実がリンゴ属のズミの果実と似ており、ズミより果実が大きい。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、散形花序、白色
花期:5月
果実:ナシ状果、黄緑色→淡紅色
果期:10月頃
備考:
果実は淡紅色に熟すとリンゴのような酸味があり食べられる。熟した果実を冬まで家の軒下に置くと、表面が黒く変色し、渋味がなくなって甘くなる。
材は重硬で割れにくいため、大型の木槌や、斧・鍬の柄、器具材などに用いた。炭焼きでは良質の原木。
樹皮は水で煮出すと黄色染料が採れる。 -
ウワミズザクラ Padus grayana
バラ科ウワミズザクラ属
漢字:上溝桜
名前の由来:
「上溝」の「溝」はカメの甲羅(亀甲)に線状に彫った溝を指し、ウワミズザクラを薪として燃やし、その上で亀甲を焼いて裂け方で吉凶を占った説あり。
占い方法には諸説あり。
ウワミズは、ウワミゾが転訛した。
樹形:落葉高木
葉:互生
花:両性花、総状花序、白色
花期:4~5月
果実:核果、黄色→赤色→黒色
果期:8~9月
備考:
葉はしっとり柔らかな感触あり。
果実は果実酒になる。
樹皮や小枝を傷つけると(ベンズアルデヒドによる)特異な臭気あり。
つぼみや未熟の緑色の実を塩漬けにしたものを「杏仁子(あんにんご)」といい食用にする。
葉身の基部の一番下の鋸歯の部分に一対のはっきりしない蜜腺あり。
<枝の伸び方>
前年の葉痕に接して冬芽ができ、そこからシュートが伸びる。当年に伸びた小枝の多くは落葉後に落枝するため、これをくり返して枝が節くれ立つ。
<イヌザクラとの違い>葉の基部 花序の枝 果実 ウワミズザクラ 円形 基部に数個の葉がつく 萼片が残らない イヌザクラ くさび形 葉はつかない 萼片が残る -
アズキナシ Sorbus alnifolia
バラ科ナナカマド属
漢字:小豆梨
別名:ハカリノメ(秤の目)
名前の由来:
果実がナシに似ていて、アズキのように小さい。
「ハカリノメ(秤の目)」は、紫黒色の若枝の白色の皮目を秤の目盛りに見立てた。
樹形:落葉高木
葉:互生、短枝化した側枝に3枚着くことが多い
花:両性花、複散房花序、白色
花期:5~6月
果実:ナシ状果、赤色、表面に白い皮目あり、先端はやや凹む
果期:10~11月
備考:材は堅く重く、薪炭材に用いたり、器具類や家具、櫛にも用いられる。